映画

【メモ書き】テクストの「挿絵(illustration)」と映画化(映像への翻訳あるいは「翻案」) ギュスターヴ・フローベールは自らの小説に挿画を入れることを許さなかったという。「[フローベールは]文章以外の手段によって小説が「見える」ようになることを…

活人画の時間:テクスト、映画、写真

勅使河原宏の世界 DVDコレクション 出版社/メーカー: 角川映画 発売日: 2002/04/14 メディア: DVD 購入: 2人 クリック: 40回 この商品を含むブログ (45件) を見る 箱男 (新潮文庫) 作者: 安部公房 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/05 メディア: 文庫 …

ストローブ=ユイレ──シネマの絶対に向けて作者: 渋谷哲也,サリーシャフトウ,小澤京子,千葉文夫,中尾拓哉,伊藤はに子,筒井武文,赤坂太輔,竹峰義和,中島裕昭,金子遊,持田睦,堀潤之,細川晋出版社/メーカー: 森話社発売日: 2018/01/30メディア: 単行本この商品…

しとやかな獣 [DVD]出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2012/11/16メディア: DVD クリック: 5回この商品を含むブログ (10件) を見るとある自主研究会で他メンバーが行う発表の予習として、川島雄三監督『しとやかな獣』1962年(Amazonビデオ:https://www.ama…

ストローブ=ユイレを考え(続け)る

シネマ2*時間イメージ (叢書・ウニベルシタス)作者: ジルドゥルーズ,宇野邦一,江澤健一郎,岡村民夫,石原陽一郎,大原理志出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2006/11/15メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 125回この商品を含むブログ (77件) を見るド…

ストローブ=ユイレと言語の問題

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モダニズム時代の映画をめぐる言説:映画という機械/映画の中の機械

1920年代から30年代にかけては、「文学と映画のパラゴーネ」ともいうべき議論(より正確に言うと、文学に不可能なものを映画という新たな芸術がもたらした、という旨の記述)が出てくる。川端康成「文芸時評」1929年や、伊藤整「新しき小説の心理的方法」193…

ヴァレリー集成? (ヴァレリー集成(全6巻))作者: ポールヴァレリー,Paul Val´ery,今井勉,中村俊直出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/02/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見るぴんと張られた幕の上では、常に何もない平面の上では、生…

『ユリイカ』2015年1月号「特集:ゴダール2015」発売中です。ゴダールにとってはもちろん、映画の歴史においても間違いなく新機軸となるであろう最新作『さらば、愛の言葉よ』を中心に、充実のインタヴュー、対談、論考です。私もゴダールによる建築空間とそ…

ひたすら糸を吐く蜘蛛のような生活に倦んで、ブニュエルの『忘れられた人々』を観る。メキシコで写したという、地面にへばりつくような貧民窟、すぐ向こうを走るハイウェイ、工事中の自動車道の橋脚、感化院を脱走した青年がねぐらにする、廃墟なのか工事中…

ヴィオレッタ [DVD]出版社/メーカー: インターフィルム発売日: 2014/11/05メディア: DVDこの商品を含むブログ (3件) を見るエヴァ・イオネスコ脚本・監督『ヴィオレッタ』2011年 「娘のヌードを撮った女性写真家」イリーナ・イオネスコの「例の娘」エヴァが…

映画理論集成―古典理論から記号学の成立へ作者: 岩本憲児,波多野哲朗出版社/メーカー: フィルムアート社発売日: 1982/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 7回この商品を含むブログ (5件) を見る この新しいメディア[映画]だけに特有のさまざまな可能性…

最近観た映画メモ:デヴィッド・リンチ『インランド・エンパイア』2006年 夢から醒めたはずが、次々と別の夢へと滑り落ちていくかのような、「劇中劇」というメタ構造の枠が溶解してしまったような作品。クリストファー・ノーラン『インセプション』の厳密で…

黒沢清やデヴィッド・リンチの映画を見ていてふと思ったこと。「映画内空間とカーテン」というのは結構面白いテーマなのではないか。二つの空間の間を区切りつつ、壁ほど堅固でなく窓のように透明でもなく、しかし扉より曖昧で、波打つ柔らかさと運動性があ…

最近みた映画のメモ デヴィッド・フィンチャー『ファイトクラブ』(1999年)、岩井俊二『ヴァンパイア』(2012年)、それから園子温の『自殺サークル』(2002年)。いずれの作品でも黙示録的世界観に支配された仮名のコミュニケーションが、共同体として確立…

黒沢清のX

『CURE』1997年 『回路』2000年 『アカルイミライ』2003年 『叫』2007年

ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味 (ちくま学芸文庫)作者: ヴァルターベンヤミン,Walter Benjamin,浅井健二郎,久保哲司出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1995/06/01メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 80回この商品を含むブログ (112件) を見る クロ…

最近みた映画

・黒沢清『カリスマ』1999年、『回路』2000年 『回路』の、生身の人間が壁に焼き付いた「影」になってしまい、やがてその影も塵のように霧散して消えてしまうというプロセスが、アナログ写真の現像の過程を逆回しにしているかのようで面白い。影が壁に焼き付…

今年度はHAKURONもようやく終わったし、映画的教養とアニメ的教養を高める時期にしたいと思っている。そんなわけで、4月1日以降に見た作品のメモ。 【映画】 ・『寺山修司実験映像ワールド 2』より: 「迷宮譚」(1975年)「ドア」でフレーミングされた風景…

人体廃墟

クラッシュ 《ヘア解禁ニューマスター版》 [DVD]出版社/メーカー: 日活発売日: 2007/05/25メディア: DVD購入: 3人 クリック: 134回この商品を含むブログ (43件) を見る「人体廃墟」について考えながらクローネンバーグの『クラッシュ』を観た。96年作にして…

アバター [初回生産限定] [DVD]出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン発売日: 2010/04/23メディア: DVD購入: 11人 クリック: 166回この商品を含むブログ (207件) を見る3Dが売りの作品だが、残念ながらDVDでの鑑賞。スト…

テリー・ギリアム『Dr.パルナッサスの鏡』

ブラザーズ・グリム DTS スタンダード・エディション [DVD]出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ発売日: 2006/03/17メディア: DVD クリック: 19回この商品を含むブログ (131件) を見る誰かの幻想(妄想)によって構築されていた世界が、最後に劇的なカ…

ガス燈 [DVD] FRT-068出版社/メーカー: ファーストトレーディング発売日: 2006/12/14メディア: DVD購入: 2人 クリック: 28回この商品を含むブログ (28件) を見るこの映画に因んだ、「gas lighting」という心理学用語も存在するらしい(http://en.wikipedia.o…

潜行者 特別版 [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2003/12/24メディア: DVD クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る妻を殺害したという濡れ衣を被せられた男が脱獄し、追跡の目から逃れるために顔を整形手術で変えて真犯人を…

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ブラザー・サン シスター・ムーン [DVD]出版社/メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン発売日: 2006/11/02メディア: DVD購入: 4人 クリック: 33回この商品を含むブログ (29件) を見るフランコ・ゼフィレッリ監督の『ブラザーサン・シ…

シュヴァンクマイエルのキメラ的世界 幻想と悪夢のアッサンブラージュ [DVD]出版社/メーカー: 日本コロムビア発売日: 2007/08/22メディア: DVD クリック: 23回この商品を含むブログ (19件) を見る「内側から喰い破る」イメージの反復。 ぐちゃぐちゃと不定形…

車窓に映る自分の顔

夜汽車の窓が鏡面と化すというテーマに関して、今までご教示頂いた作品。 ジャック・ターナー『ベルリン特急』 テレンス・デイヴィス『ネオン・バイブル』 クロード・ルルーシュ『男と女』 イングマール・ベルイマン『沈黙』 下のリンクは、映画通の先輩が見…

「窓ガラス」のテマティックに関連して、お勧め頂いたヒッチコックの『バルカン超特急』を観る。 憶えることと忘れること、視覚的記憶の確かさと聴覚(的記憶)の不確かさや機能不全というテーマが横臥しているように思う。 外国語であるが故に、あるいは周…