2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ブルゴーニュ生活博物館

旧市街まで出掛けたついでに、Musée de la vie BourguignonneとMusée d'art sacréへと赴く。 Musée de la vie Bourguignonne(ブルゴーニュ生活博物館、一般的な言葉を使うなら民俗博物館)は、かつては修道院だった建物にある。 1階は企画展示室で、現在は…

未来のアリス

YouTubeを渉猟していて、面白いフレグランスのCMを何本か見つけた。シンデレラや不思議の国のアリスといった少女的なメルヘンを、妖艶で蠱惑的な大人の女性で演じ直す趣向。空間の構成も、都市の中に開いた幻想空間という感じだ。近未来的で無機質なのにファ…

ローマ帝国再興

ナチス・ドイツの「第三帝国」は有名だが、そもそもムッソリーニも「ローマ帝国の再興」を掲げてファシスト政権樹立・帝国主義的侵攻を行っている。この辺りを攫ったら、別の視点からのヒントが見えてくるかも。

Born-commercial art works?

Consortiumでインターン研修を行った際に、ショップ設営の手伝いもしたのだが(その日記)、その時以来「アート作品/商品」という二種の融合状態について、ずっともやもやと考えてきた。芸術作品が商品となる、あるいはその安価なコピーが大量生産の商品と…

廃墟のReminiscence

ふと頭の片隅に島崎藤村の「千曲川旅情の歌」の一節が浮かんできて、残りの部分が気になったので調べてみた。 「千曲川旅情の歌」 昨日またかくてありけり 今日もまたかくてありなむ この命なにをあくせく 明日をのみ思ひわづらふいくたびか栄枯の夢の 消え…

ディジョン建築探訪

FRACのギャラリーに行く途中で、顔貌と人体と多種多様な装飾パターンがファサードに蝟集した、なんとも不思議な家を見つけた。1881年に建てられたらしきこの家には、現在も二人の住人の表札が掛かっている。脇に廻ってみると、そこには平凡な石造りの壁。ど…

FRACのギャラリーと同一の敷地内、向かい合わせに建てられていた倉庫の内部。大量の古着がストックされていて、クリスチャン・ボルタンスキーのインスタレーションみたいだ。もちろんこれは現代アートの展示ではなくて、現役で活躍している商業設備だけれど…

反復される退屈

薄曇りの土曜日(19日)、FRAC(Fonds Régional d'Art Contemporain de Bourgogne、サイト)のギャラリーに足を運ぶ。FRACとは1983年以来フランスの各地方毎に設置されている組織で、その名(現代美術地方財団)の通り現代アート関連の普及・援助・教育活動を…

ジウゼッペ・ヴァラディエール

ほどなくピラネージは、自分よりも遥かに若いローマの建築家、ジュゼッペ・ヴァラディエルの中に、ひとりの追随者を見いだした。ヴァラディエルの建物の数々と1790年頃に描かれた数多くの図版は、彼もまた、各要素の何らかの新しい秩序をなし遂げようと望ん…

urban archeology

たまたま立ち読みしたファッション誌『Numéro』の8月号に掲載されていた廃墟写真家コンビ、Yves MarchandとRomain Meffre。さっそくオンラインで検索してみたら、本人たちのサイトとブログが出てきた。 サイト:a work in contemporary ruins & urban archeo…

モザイク都市

1ヶ月前の出来事になってしまうが、クリニャンクールの蚤の市で見つけたローマン・モザイク(micro-mosaïque)の細工品。ヴェネツィア(左)とローマ(右)の代表的な観光名所が、おそろしく微細なモザイクによって描き出されている。店主によると、19世紀の品…

考古学と郷土愛

18世紀に勃興したエトルリア考古学ブームの根底には、ローマ中心主義への反発と、イタリア人考古学者たちの「郷土愛」とがあった。 Thomas Dempester made a hit because the Italian scholars were looking for a new focus for their patriotic feelings a…

グラビア

公立図書館の傍にある昔ながらの装丁屋にふらりと立ち寄ったら、19世紀のディジョンを写した写真が5ユーロで売られていた。ノートルダム寺院のガーゴイル、サン・ベニーニュやサン・ミシェルの教会、メゾン・ド・カリアテイッド(人体柱の家)、成角透視図法…

いなか、のじけん

一昨日、ふとした切っ掛けで知って、寝食を忘れて読み耽ってしまったサイト。 無限回廊 このサイト名は有名サイトとして見聞きしたことがあるので、ご存知の方も多いかもしれない。特に「津山三十人殺し事件」と「狭山事件」に没頭してしまった。前者は、溝…

約3ヶ月前の日記に書いたDictionnaire portatif des Beaux-arts(改訂版1759年、L.M.+++. Avocatの名の下に刊行された初版は1752年)を、公立図書館で漸く閲覧する。その「完璧な自然(Nature parfaite)」の項では、完璧な自然模倣を実現するためには、つま…

ディジョン建築探訪

昨年の秋から、MJC(maison des jeunes et de la culture,英語で言うyouth club)の日本語教室でアシスタントをやらせて貰っている。その教室のOBである大学生が中心となって、日本語の自主勉強会を週1回開いているという。その会場となっているアパルトマ…

ディジョン建築探訪

集合住宅が建ち並ぶ郊外を散策中に見つけた、モダンなデザインのサント・ベルナデット教会。プレートには、Joseph Belmontなる建築家の設計とある。緩い曲線を描いた軒下の広く張り出す形態は、むしろ日本の神社建築を連想させる。

Stage au Consortium

現代アートギャラリーでのインターン研修の2週目。Rachel Harrison(Greene Naftali Galleryのページ)というNY在住のアーティストの展覧会設営作業を行う。 搬入されてきた作品の数々。 今回の展示で中心となるのは、抽象的な立体造形にready madeのオブジ…