2006-01-01から1年間の記事一覧

パリ4大の博論審査スケジュール一覧の中に、自分の関心と重なりそうなものを発見。 "Etienne Dupérac, graveur, peintre et architecte (vers 1535 ?-1604). Un artiste-antiquaire entre l’Italie et la France" http://www.paris4.sorbonne.fr/fr/article…

les brique-a-braques

バルザックの『あら皮』で、主人公ラファエルが古道具屋に足を踏み入れた場面の描写から。 この店には神と人間のあらゆる作品がつのつきあわせて、複雑な光景を呈していることが一見してうなずけた。剥製の鰐、猿、大蛇などが聖堂の焼絵玻璃にほほえみかけて…

SITE ZERO Reviewにフランシス・ハスケル『歴史とそのイメージ』の書籍紹介を寄稿いたしました。 大著でもあり、いろいろと自転車操業だったなかでの執筆だったこともあり、「批評」というレベルには至っておりませんが。機会があったら、またここで補足しよ…

・「写真の現在3 臨界をめぐる6つの試論」(国立近代美術館)北野謙の、特定の集団に所属する人々の肖像写真を何十枚も重ねて焼いたポートレイト集が印象に残った。眼を中心に重ねているのか、顔はほとんどぶれていないが、体の線は激しく揺れ動いていて、グ…

一角獣作者: リュディガー・ロベルトベーア,R¨udiger Robert Beer,和泉雅人出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1996/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る一角獣と言う図像モティーフの伝播と変形過程について。 中世期美術館にもう一度…

シンポジウムのお知らせ

私もRAとして参加している21世紀COEプロジェクト「共生のための国際哲学交流センター」主催による、シンポジウム開催のお知らせです。 東アジア女性哲学ネットワーク 第二回会議 「東アジア的ジェンダー概念」の可能性と必然性 2007年1月5−6日 東京大学駒場…

なぜか早合点してしまい、11日の休講を4日と取り違えていました・・・。無意識下の願望の現われによる錯誤でしょうか。 ゆっくりと急ぎながら歩くように走って翻訳課題を終わらせなければなりません。しかもよくよく考えたら「Coloris(彩色)」の章って、ド・…

パリスの審判―美と欲望のアルケオロジー作者: ユベールダミッシュ,Hubert Damisch,石井朗,松岡新一郎出版社/メーカー: ありな書房発売日: 1998/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るトロイア戦争の引き金となった「パリスの審判」というモテ…

アメリカ2

文化的統一を求めたアメリカのユートピアニスムが、[独立直後の記念メダル図像や「自由の女神像」におけるギリシア女神、ジェファーソンのパッラーディオ主義、ワシントン都市計画やアメリカ第二銀行の新古典主義など]ヨーロッパのアレゴリーと古典主義的形…

アメリカ

勤労感謝の日なので、手元にあったThanks Giving Day用のグリーティングカードの中から面白い物を。感謝祭の発端は、ピルグリム・ファザーズたちによる、上陸して最初の秋の収穫を祝った祝祭にあるのだとか。 アメリカの擬人像と巨大な七面鳥。左から女性(…

表象文化論学会にご来場いただいた方々、どうもありがとうございました。設立準備大会や春の大会ほどには、派手に告知をしていなかったのですが、お蔭様でなかなかの盛況でした。 遠方はるばる足をお運び頂いた方々にも、Grazie & Danke schoenです。自分の…

一般信者向けに作られるキリスト教聖具には、独特のキッチュさがあって面白い。 下のリンク先は、19世紀の聖女テレジアを記念したブック型のロケット。幼年期のテレジアや関連ある教会の写真、マリア像などが収められている、たぶんかなり珍しいもの。 http:…

表象文化論学会 研究発表大会のお知らせ

日時:2006年11月18日(土)・19日(日) 会場:東京外国語大学 府中キャンパス(東京都府中市朝日町3-11-1)研究講義棟 参加費:会員=無料/非会員=1日ごとに1000円(事前登録不要) 11月18日(土) 14:00-17:00 シンポジウム「記憶の体制」@研究講義棟2…

講演会のお知らせ

アンヌ=マリー・クリスタン(パリ第七大学) 講演テーマ:Du peintre-écrivain à l'assembleur d'image : Eugène Fromentin et Philippe Clerc 司会:三浦篤(東京大学) 11月27日(月)午後4時30分〜6時30分 東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーシ…

古代憧憬と機械信仰―コレクションの宇宙 (叢書・ウニベルシタス)作者: ホルストブレーデカンプ,Horst Bredekamp,藤代幸一,津山拓也出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 1996/02メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (3件) を見る

今日の不思議

ヴィンケルマンの『古代美術史』の原著が、何故か農学部図書館所蔵の件。 https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/books-query?mode=2&code=21587303&key=B116333101400641 この本の構成は、笑いを誘うほどスクエアで、邦訳版を参考にするならば「部>章>…

・ギリシア派の建築理論家・イエズス会士、マルク・アントワーヌ・ロージェ(Marc-Antoine Laugier, 1713-1769)の著作『建築試論(Essai sur l'architecture)』(1755)より。この著作の「原始の小屋(田野の小屋)」という扉絵は、ギリシア派たちの思想を体現…

17世紀にローマ遺跡を実測し、想像的復元を行なったドラフツマン、ジョヴァンニ・バッティスタ・モンターノ(1534−1621)についてのウェブ上の情報。 http://www.artnet.de/artist/582299/giovanni-battista-montano.html(独語。モンターノの図版2枚あり。…

文学・言語関連のシンポジウムのお知らせ

翻訳の詩学――〈エクソフォニー〉を求めて 日本語とドイツ語の両言語で旺盛な創作活動を繰り広げている、国際的に著名な作家・多和田葉子氏を囲んで、現代英米文学の翻訳・紹介で名高い柴田元幸氏、フランス文学の翻訳および評論で知られる野崎歓氏、そしてフ…

「こうしてわたしはイタリア人の太古の知恵をラテン語そのものの起源から導き出すことを思い立ったのであった」イタリア人の太古の知恵 (叢書・ウニベルシタス)作者: ジャンバッティスタヴィーコ,上村忠男出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 1988/10メ…

ギリシア・ローマ論争には、大別すると二つの側面がある。 歴史(考古学)的な、少なくとも当時の認識ではある程度「実証的」な科学の側面と、 美学的な趣味判断の側面と。 他に、新旧論争や「想像力」をめぐるこの時代の芸術論、それから多くの研究者がピラ…

カール・フリードリヒ・シンケル

シンケル(Karl Friedrich Schinkel, 1781-1841)は、ビビエナ一族の系譜を引く舞台背景で知られる、ドイツの建築家・舞台装飾家。そのシンケルについての論考が、『美學』の最新号に掲載されています。 文献情報:長野順子「舞台装置家としてのシンケルと世…

イメージ、それでもなお アウシュヴィッツからもぎ取られた四枚の写真作者: ジョルジュ・ディディ=ユベルマン,Georges Didi-Huberman,橋本一径出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2006/08/08メディア: 単行本 クリック: 99回この商品を含むブログ (38件) を見る

フランスのロマン主義文学者によるピラネージ受容について

Luzius Keller, "Piranèse et les romantiques français : le mythe des escaliers en spirale", Paris : J. Corti, 1966. サブタイトルに「螺旋階段の神話」とあることからして、『牢獄』が中心だと思われる。

今日、欧明社(フランス語書籍専門店)のレジ前で発見したもの。 http://www.amazon.fr/Penseurs-japonais-Dialogues-du-commencement/dp/2841621189/ref=sr_11_1/402-4864259-6979358?ie=UTF8 日本でもけっこう話題になっているものなのだろうか? 「現代日…

ローマ百景〈2〉―建築と美術と文学と作者: マリオプラーツ,Mario Praz,伊藤博明,白崎容子,上村清雄出版社/メーカー: ありな書房発売日: 2006/09メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る「ピラネージとフランスの芸術家たち」と題さ…

表象文化論学会研究発表集会

11月18日(土)・19日(日)に東京外語大(map)にて行なわれる上記研究発表会の、具体的なプログラムが公表されました。 →http://www.repre.org/event/meeting/index.html私は、午後の部1(13:30-16:10)の時間帯に、「パネル4:記憶と歴史」と題されたセ…

ミュージアムの精神史

自然の占有―ミュージアム、蒐集、そして初期近代イタリアの科学文化作者: ポーラフィンドレン,Paula Findlen,伊藤博明,石井朗出版社/メーカー: ありな書房発売日: 2005/11メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (28件) を見る

ジョルジュ・プーレ『三つのロマン的神話学試論』金子博訳、審美社、1975年(原著:Georges Poulet, Trois essais de mythologie romantique, 1966.) 3章から形成される、テマティスムの手法による文学批評書。三番目に、「ピラネージとフランス・ロマン派…

メーリングリストで回ってきた情報です。 立教大学文学部百周年記念国際シンポジウム 肖像と個性(Portraits and Personality) 2006年10月28日(土) 午後1:00 − 6:30 立教大学 太刀川記念館3階 多目的ホール 英語・日本語 申し込み不要・入場無料開会の辞…