2007-01-01から1年間の記事一覧

ABCdaire、地味に更新しています。

正統と異端 第二巻:テンプル騎士団とヨハネ騎士団作者: Gilles C H Nullens,高橋健出版社/メーカー: 無頼出版発売日: 2007/08/01メディア: ペーパーバック クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見るピラネージにパトロネージ提供していた(彼は聖マル…

パリにあるモンソー公園の、疑似廃墟群とルドゥーによるロトンダ。三宅理一氏の『エピキュリアンたちの首都』には、この庭園デザインとフリーメイソン思想との関連について記述がある。エピキュリアンたちの首都作者: 三宅理一出版社/メーカー: 學藝書林発売…

フランス国立美術史研究所シンポジウム「Le Livre et l’architecte」 2008年1月31日-2月2日、パリ、INHA(ギャルリーコルベール) Dédié aux relations complexes et fructueuses qui se sont établies depuis la Renaissance entre l’architecture et l’imp…

l'archivistique(アーカイヴス学、とでも訳せばいいのだろうか。archive(s)の語は、英語でも仏語でも通常複数形で用いられる。)の授業で、今度発表しなくてはならず、四苦八苦しているところ。 自分の専門分野に関する「アーカイヴス」の現状や性質・特徴…

後期ティツィアーノと絵画の官能性(ウィーン美術史美術館) http://www.khm.at/homeE5.html ヴォーバン、太陽王の建築家(パリCité de l'architecture et du patrimoine) http://www.citechaillot.fr/exposition/galeries_d_expositions_temporaires.php?i…

Annie-France Laurens, Krzysztof Pomian et al., L'anticomanie: La collection d'antiquités aux XVIIIe et XIXe siècles, Paris: Editions de l'EHESS, 1992. http://www.amazon.fr/Lanticomanie-collection-dantiquit%C3%A9s-XVIIIe-si%C3%A8cles/dp/271…

詩の引用の続き。大手拓次から。 「水仙のにほひ」 古い香炉の底にたまつてゐる いろいろの人の、手づからにくゆらした香のくづれの しんねりと死にさそふ、やはらかいおそろしいそのにほひ・・・・・・・・・・・・めらめらと眼の前に 形をまねる黄水仙のか…

カテゴリの分類をいい加減に変えたいのだけれど、日記と連動させて一斉に変更することができないようなので、少し困っている。 カテゴリ名とはあまり連関しないけれど、ちょっと訳あって詩編からの引用をいくつか。 「地面の底の病気の顔」地面の底に顔があ…

「文化財」修復をめぐる講演会(12月4日)

フランス美術史シリーズその2−中世から現代までフランス美術史をたどって− 美術史と文化財科学――ニコラ・フロマンの「燃える柴の三連祭壇画」修復事業の現場から 講師 西野嘉章 氏(東京大学)18:00 日仏会館ホール(恵比寿駅徒歩10分) 2003-2006年にフラン…

ヴォディチコ氏講演会のお知らせ(12月6日)

ご案内 この度、12月6日(木)東京藝術大学にて、パブリックアートの文脈において世界的な活動を展開されているクシシュトフ・ヴォディチコ氏をお招きして、下記の通り、特別講演会を開催する運びとなりました。1999年、広島で行われたパブリック・プロジェ…

河瀬直美『殯(もがり)の森』 周囲の仏人たち(なぜか3人も)が絶賛していたので、街の外れにある「黄金郷」という名の映画館で見てきた。 ストーリーを簡単に言ってしまえば、33年前に死別した妻の不存在という(そして妻の死後も自分は存在し続けなけれ…

ABCdaire

かつての日記帳の跡地に、こんなものを作ってみた。 奨学金を貰っているロータリー財団の関連で、9月末にフランス語圏派遣奨学生の集いがあり、そこで3月までの「宿題」として課されたもの。日常的な事物の中にアルファベットの文字を見つけ出して、みんなで…

history of history

Gérard Noiriel, Sur la > de l'histoire, Paris: Gallimard, 1996(2005). 歴史学の学説史、ならびに「学」としての制度形成史を、入念に要点を取り込みつつ網羅的に説明したもの。歴史学の特定の立場にコミットすることなく、俯瞰的な視点の確保に努めた記…

18世紀の「崇高」概念との関連について(メモ)

ここでも取り上げられている『牢獄』は、同時代にも後代においても言及されることの多い作品だけれど、実はピラネージの仕事の中ではやや特殊な部類なのではないかと思っている。作品に内在する性質というよりは、その特殊な受容のされ方が。

廃墟画通史

廃墟という概念とイメージの変遷を辿った、豪華な大型画集。廃墟論としてはオーソドックスな理論構成だが、1960年代以降の近現代アートまで網羅している。 auteur: Michel Makarius titre: Ruines éditeur: Paris: Flammarion date: 2004 table des matières…

パリにあるルドゥーの作品

La barrière de la Villette (1784-89)ラ・ヴィレットの市門 所在地:ラ・ヴィレット広場(Place de la Villette)、最寄駅:Stalingrad La barrière d'Enferダンフェールの市門 所在地:ダンフェール・ロシュロー広場(Place Denfert Rochereau)、最寄駅:De…

新古典主義の「よき趣味」

La Madeleine パリ:マドレーヌ寺院、設計者:ピエール・アレクサンドル・ヴィニヨン(ナポレオンの依頼による)、年代:1807-42年 マドレーヌ寺院のマグダラのマリアたち Panthéon、パリ:パンテオン(旧サント・ジュヌヴィエーヴ聖堂)、設計者:ジャック…

Salutation, subjugation, humiliation : L'Annonciation au risque de la lutte

毎週あるオムニバス形式のセミネール、今日はBertrand Prévost氏による講義だった。EHESS(パリ高等社会科学研究所)で博士号を取得後、現在はパリ第1大学(Panthéon-Sorbonne校)で教鞭を取っているという、まだ若い美術史・美術理論研究者である。 クアト…

デジタル・アーカイヴをめぐるシンポジウム

[タイトル] 「オウィディウス・挿絵・アーカイブ・・デジタル時代の図像学を考える」 [日 時] 2007年9月29日(土) 午後13時30分〜19時00分 [場 所] 日仏会館1Fホール(東京都渋谷区恵比寿3-9-25) [開催趣旨] 近年、美術史研究の視点はますます多様化して…

フランス留学関連情報

フランスでの両替や銀行口座開設の手続きについていろいろ調べていると、「郵便局が手数料も安くて良い」という話をよく目にする。あれ?フランスの郵便局も日本と同様に銀行業務を行っているの?と疑問に思って検索してみたら、ニッセイ基礎研究所の調査員…

海外留学関連情報

海外旅行(留学や駐在も含む)の際の保険について、基礎知識の掲載された個人サイト。保険会社が提供している海外旅行保険と、クレジットカード特約でついてくる旅行保険との比較、海外で受けた医療に国民健康保険を適用するための手続きや支給率など、必要…

人文学だの教養だのの「衰退」や「死」は、(ときには大袈裟なまでに)喧伝されているけれど、自分が思うのはモードも死につつあるのではないかということ。前衛という言葉は疾うに風化しても、分かりやすくアヴァンギャルドなもの、小難しい思考によって語…

京都大学に「京セラ経営哲学寄附講座教員(助教相当)」なるポストが創設されているらしい。 寄附講座についてのWikipedia 研究分野として「社会科学 - 経営学/人文学 - 哲学」とあるが、後者は明らかに「経営哲学」の意味を誤解したものかと……考えてみるに「…

昔書いたメモ書き

ヨーロッパに共通の起源としてのギリシア・ローマ(=古典古代)→インターナショナル・スタイルとしての新古典主義へ(パッラーディオ様式、イギリス、フランス、アメリカ) ←→自民族の起源としてのゴシック→フランス、イギリスでのゴシックリバイバル。ある…

ラファエッロと古代ローマの復興

ラファエッロと古代ローマ建築―教皇レオ10世宛書簡に関する研究を中心に作者: 小佐野重利,姜雄出版社/メーカー: 中央公論美術出版発売日: 1993/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る教皇レオ10世に当てたラファエッロの書簡の邦訳と、その背…

ヴェネツィアの石―建築・装飾とゴシック精神作者: ジョンラスキン,John Ruskin,内藤史朗出版社/メーカー: 法藏館発売日: 2006/10/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (13件) を見るラスキンの代表的著作のひとつ。この邦訳に付されたサブ…

ベルナール・シュティグレール講演会

SKIN & BONES(国立新美術館) ル・コルビュジェ展:建築とアート、その創造の軌跡(森美術館) 一度書き出すと長くなりそうなので、また改めて。