2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

オブジェの思考:瀧口修造、夢の漂流物

私の部屋にあるものは蒐集品ではない。 その連想が私独自のもので結ばれている記念品の貼りまぜである。時間と埃りをも含めて。石ころとサージンの空罐とインドのテラコッタ、朽ちた葉、ミショーの水彩、あるいは「月の伝説」と命名されたデュシャンからの小…

思考の腐蝕について―附・アルトー詩集 (1975年)作者: リヴィエール,飯島耕一出版社/メーカー: 思潮社発売日: 1975メディア: ?この商品を含むブログを見る 悪しき夢想者 ぼくの夢はまず第一に一杯のリキュール酒だ。一種の嘔吐の水だ。そこにぼくは潜りその水…

エロスの彼方の世界--サド侯爵作者: オクタビオ・パス,西村英一郎出版社/メーカー: 土曜美術社出版販売発売日: 1997/07メディア: 単行本この商品を含むブログを見る ユートピア主義の哲学者が善というとしを建設するときと同じ純真で労をいとわない一貫した…

オブジェとの邂逅、石の夢

太陽王アンドレ・ブルトン作者: アンリカルティエ=ブレッソン,アンドレブルトン,Henri Cartier‐Bresson,Andr´e Breton,松本完治出版社/メーカー: エディションイレーヌ発売日: 2016/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 私は次のことを特に…

眼と視覚、あるいは盲目性

恵比寿のLa librairie 6(シス書店)で開催中の「アンドレ・ブルトン 没後50年記念」展(http://librairie6.exblog.jp/23304674/)で買い求めた書籍のうちの一つ、塚原史『ダダ・シュルレアリスムの時代』から、バタイユと眼(盲目の眼)についての抜き書き。…