2003-01-01から1年間の記事一覧

*ワタリウム美術館「I Love Art 7」「ロトチェンコのプロダクト・デザイン」「有馬かおる」展 フロアを分けての三点同時開催。以前の「バックミンスター・フラー展」など、3フロア1テーマの展示でもまだ物足りなさが残ってしまうスペースのワタリウム。今…

*W・ベンヤミン『パサージュ論』A〜M(岩波現代文庫) あまりにも有名ながら、引用や概略の解説という形でしか接して来なかった著作。今まで直接向き合ってこなかったことが悔やまれるほど面白い。自分の抱えていた問題意識の導きの糸となるような記述に…

ファッション・デザイナーのフセイン・チャラヤンが監督した映像作品『Place to passage』が、04年の春に日本で公開されるらしい。6つのスクリーンに異なる映像が同時上映されるという試みで、「通過する風景」がテーマのようだ。『エゴ・フーガル イスタン…

水戸芸術館で開催中の『YES,オノ・ヨーコ』展へ。「インストラクション・アート」と呼ばれる作品のうちのいくつかは経年変化のために劣化し、美術館側の「インストラクション」によって接触や参加が禁止されるという事態が出現していた。まるで、リアルなパ…

前々から行きたいと思っていた原美術館(品川)の「パトリシア・ピッチニーニ展」に赴き、その後隣駅の田町まで足を伸ばして「ヴィンセント・ギャロ展」へ。ピッチニーニは強度をもって訴えかけてくる作品だったけれど、いかんせんインスタレーションで6作品…

essayに書き忘れたけれども、面白かったもの

ハンナ・ヘーヒ展(町田国際版画美術館) ドイツ・ロマン主義の風景素描(国立西洋美術館)

観たい・買いたい

鈴木清順レトロスペクティヴ(ユーロスペースで開催中らしい) 蜷川実花写真展 ホンマタカシ写真集 『チェコにみる装丁デザイン』展(印刷博物館)

最近読んで面白かった本

V.I.ストイキッツァ(岡田・松原訳)『絵画の自意識:初期近代におけるタブローの誕生』ありな書房,2001 大西みつぐ『Memory of a Town』(写真集)ギャラリー・インターフォーム,2000 『チャペック兄弟とチェコ・アヴァンギャルド』(展覧会カタログ)飯…

「郷土」というイデオロギー

ふと心惹かれた画家、オットーネ・ロザイ(Ottone Rosai)。ストラパエーゼ(郷土派:1920年代にイタリアで勃興した、地方小都市や田舎の伝統を礼賛する文化運動)の担い手に分類されているようだけれども、彼が描くのは、センチメンタルなだけの牧歌的風景で…