ヴォディチコ氏講演会のお知らせ(12月6日)

ご案内
この度、12月6日(木)東京藝術大学にて、パブリックアートの文脈において世界的な活動を展開されているクシシュトフ・ヴォディチコ氏をお招きして、下記の通り、特別講演会を開催する運びとなりました。1999年、広島で行われたパブリック・プロジェクションの意味を再考すると同時に、昨今、広まりを見せる公共圏におけるアートの可能性の核心を問い直す、貴重な機会になるかと存じます。
つきましては、以下詳細をご高覧の上、ご宣伝賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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クシシュトフ・ヴォディチコ特別講演会
2007年12月6日(木)18:00-20:00
東京藝術大学 上野キャンパス 美術学部中央棟 第
一講義室
(定員200名、入場無料・予約不要、同時通訳付き)
http://www.kosukeikeda.net/wodiczko%20at%20geidai.jp.html

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冷戦以後、そして9.11を経由してさらに混沌の度を高めてゆく世界のただ中で、美術を巡る動向はしかし、そこから遠く隔たったかのように沸き立つ市場原理によって決定づけられています。クシシュトフ・ヴォディチコ、彼がアーティストとしての活動を開始してからの約40年間、一貫した姿勢によって繰り広げてきた活動は、今日ますますその意義を増していると言えるでしょう。彼は故郷のポーランドからカナダ、そしてアメリカへと、その拠点を移動しながら、公共空間(パブリック)が隠し持つ政治性や、それによって疎外された人々の存在に対するクリティカルな意識を反映したプロジェクトを展開してきました。
1999年、ヒロシマ賞受賞をきっかけとして行われた「ヒロシマ・プロジェクション」。原爆ドームへ向けて被爆者をはじめとした広島の人々の映像を投影し、それぞれの個人的な経験を公共建築という巨大な身体を通じて語らせるという特異的な状況がそこで描き出されました。今回は、この「ヒロシマ・プロジェクション」を議論の核に据え、公共空間におけるアートの可能性を根本的に問い直します。それは同時に、アートの持つ「別の」可能性について再考する機会を、私たちに深く突きつけることとなるに違いありません。(池田剛介

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クシシュトフ・ヴォディチコ(Krzysztof Wodiczko)
1943年ポーランド ワルシャワ生まれ。ワルシャワ美術アカデミー大学院工業デザイン科修了。現在、マサチューセッツ工科大学 先端視覚研究所 教授。代表作に「パブリック・プロジェクション」「ホームレス・ヴィーグル・プロジェクト」。日本での展覧会に「横浜トリエンナーレ」(横浜、2001)、「第四回ヒロシマ賞受賞記念 クシュシトフ・ウディチコ」展(広島市現代美術館、1999)、「プロジェクト・フォー・サバイバル」(京都国立近代美術館 他、1996)。

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主催:東京藝術大学美術学部 先端芸術表現科
共催:京都造形芸術大学
運営:先端芸術表現科 たほりつこ研究室、木幡和枝研究室、池田剛介
問合せ先:先端芸術表現科合同教員室 050-5525-2595

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関連公開レクチャー:名を呼ぶ声をめぐってーーヴォディチコ作品を中心に/池田剛介(美術家)
東京藝術大学 取手キャンパス メディア棟 第二講義室 
11月20日(火)11:00-12:30 入場無料

関連企画:第二回世界アーティストサミット(ヴォディチコ氏参加) 
詳細は下記ホームページにて
http://www.artists-summit.org/