テクストとイメージ

リベルタン的性愛文学の本文と挿絵

女哲学者テレーズ作者: 関谷一彦出版社/メーカー: 人文書院発売日: 2010/12/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る訳者解説がなかなか充実している。この書の神に対するスタンスが理神論に近いこと、ラ・メトリ『人間…

『百科全書』と世界図絵作者: 鷲見洋一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/11/27メディア: 単行本 クリック: 18回この商品を含むブログ (10件) を見るhttp://d.hatena.ne.jp/baby-alone/20120903

時間の前で―美術史とイメージのアナクロニズム (叢書・ウニベルシタス)作者: ジョルジュディディ=ユベルマン,Georges Didi‐Huberman,小野康男,三小田祥久出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2012/06/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 5回この商品…

書物としての都市都市としての書物 (1982年)作者: 清水徹出版社/メーカー: 集英社発売日: 1982/04メディア: ?この商品を含むブログ (1件) を見る「都市と書物とは、たがいに暗喩たりうるのではないか」から始まる、学術的エッセー。様々な雑誌に掲載された論…

『百科全書』と世界図絵作者: 鷲見洋一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/11/27メディア: 単行本 クリック: 18回この商品を含むブログ (10件) を見る 18世紀人にとっての世界図絵とはカタログであった。 (30ページ) 著者はその例として、以下のものを…

挿図入り書籍の発展史

西村清和『イメージの修辞学――ことばと形象の交叉』三元社、2009年、第8章に概略史が記されている。もっともルネサンス期の聖書と、シェイクスピア以降のいわゆる「近代小説」や戯曲集が議論の中心。建築書や考古学関連の書籍(実際には、特定の地方ーーエジ…

ヴァラッロのサクロ・モンテ

聖書に記述された「聖なる場」を日常の現実空間において再現・再体験する試みが、15〜16世紀には盛んとなった。(この辺りの話は、フリブールで行われたワークショップでの、最初の発表者も触れていたような。枕にあった、バナナの横断面に磔刑のキリストの…

文学のミニマル・イメージ モーリス・ブランショ論 (流動する人文学)作者: 郷原佳以出版社/メーカー: 左右社発売日: 2011/03/03メディア: 単行本 クリック: 29回この商品を含むブログ (10件) を見る

書物について―その形而下学と形而上学作者: 清水徹出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2001/07/25メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 29回この商品を含むブログ (10件) を見る再読中。 いくつか、メモ代りに抜き書きを。 書物は、その物質性と切りはなせな…

Narrative Space関連文献

ジョルジュ・プーレ『円環の変貌』岡三郎訳、国文社、1990年(初版:1973年) 周囲の世界を「見る」人として、作中人物や語り手を捉える。特にフローベールに関する章。 前田愛『都市空間のなかの文学』ちくま学芸文庫、1992年(初版:1982年)。 方法論的な…

「言葉とイメージ」に関する論文を対象に、下記のようなコンクールがあるそうです。過去3年以内に刊行された、英・仏・西・葡・独・蘭語いずれかで書かれた論文であることが要件。(その他の言語の場合、査読者がつかない可能性がある、とのこと。)この文言…

書物としての世界

続審問 (岩波文庫)作者: J.L.ボルヘス,Jorge Luis Borges,中村健二出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/07/16メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (27件) を見る 彼[フランシス・ベイコン]は世界が幾つかの基本形式(温度、密…

Appel à Contribution‏

ブルゴーニュ大学で2010年6月下旬に開かれる国際学会の、発表者を募るメールを受け取る。テーマは「言葉とイメージ」。(このテーマ、本当にここ10年くらい流行っているんですね……) International Conference 24-26 June 2010 Word & Image: Theory in the …

夢の中の建築旅行

Francesco Colonna, Hypnerotomachia, The Strife of Love in a Dream, London, 1592, fac. NY & London, Garland Publishing, 1976. フランチェスコ・コロンナによる『ポリフィロの夢』(16世紀に出された英訳版のファクシミリ)。「書物」の上で様々な建築…

田中純「建築と文字――アレゴリー的試論――」磯崎新・岡崎乾二郎監修『漢字と建築』、INAX出版、2003年、200〜217頁. 文字こそは極めつけのアレゴリーにほかならない。なぜなら、イメージと言語的意味作用との間の深淵に沈潜するのがアレゴリー的記号の特徴で…

書物のパレルゴン

うっかり「人違い」で閲覧してしまった、16世紀の医師ジョヴァンニ・バッティスタ・モンターノによるラテン語の医学書。 表紙に使われているのは羊皮紙だろうか、独特の甘い芳香がする。 開くと随所にメモ書きや悪戯書き(?)が。 王立図書館だった頃のスタ…

メイヤー・シャピロ

この問題系を考えるに当たっては、おそらく古典文献の一つだろう。図書館の本棚の間を散策していた折に、たまたま目に止まったもの。 Meyer Schapiro, Les mots et les images : sémiotique du langage visuel, traduit de l'américain par Pierre Alferi, p…

ABCDaire

ABCDaireを更新しました→http://d.hatena.ne.jp/rodano/20080918 図版はすべて、ダニエル・アラスの『イタリアにおける「受胎告知」』(Daniel Arasse, L'Annonciation italienne, Paris:Hazan, 1999.)から。

ABCDaireに取り零していた写真を追加。歩み寄る人物(c.f.受胎告知の大天使)のKと、死せるキリストの身体(ピエタ、埋葬、十字架降架)のM。 http://d.hatena.ne.jp/rodano/20080810

ABCDaireを久し振りに更新しました。→ http://d.hatena.ne.jp/rodano/20080807

未入手本:文字とイメージー―アルファベットの形象化

Massin et Roland Barthes, préface par Raymond Queneau, La lettre et l'image : La figuration dans l'alphabet latin du VIIIe siècle à nos jours(1970), Paris: Gallimard, 2003. http://www.amazon.fr/dp/2070117758/ 図書館のオンライン検索システム…

Béatrice Didier, "Ledoux, écrivain", édité par Ternois Daniel, Soufflot et l'architecture des Lumières, SNRS, 1980, pp.253-259. 『スフロと啓蒙主義時代の建築』と題された論集に収められた、「著述家」としてのルドゥーに焦点を当てた論考。装飾過…

ABCdaire、地味に更新しています。

ABCdaire

かつての日記帳の跡地に、こんなものを作ってみた。 奨学金を貰っているロータリー財団の関連で、9月末にフランス語圏派遣奨学生の集いがあり、そこで3月までの「宿題」として課されたもの。日常的な事物の中にアルファベットの文字を見つけ出して、みんなで…

ミシェル・レリスとピエール・クロソウスキーにおけるテクストとイメージについての研究発表を聞く。発表者はバタイユ周辺の文学者を研究している方で、分析もレリスにおけるエクリチュールの問題に集中していたが、「エクフラシス」や「情念定型」など、自…

これはパイプではない作者: ミシェル・フーコー,Michel Foucault,豊崎光一,清水正出版社/メーカー: 哲学書房発売日: 1986/04/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (14件) を見る同一平面内におけるテクストとイメージの捩れた参…

ほとんど画家

やがてリドヴィナは膝でいざることも、箱や椅子にしがみついて動くこともできず、ベッドのなかで寝たきりになったが、そういう状態が死ぬまで続いたのであった。脇腹の傷が癒着せずに、いっそう悪化し、そこに壊疽ができた。そして腐爛した腹の皮のしたから…

見たものすべてを言語化しようとする、偏執的なまでの情熱。 ユイスマンスの列挙癖について。 (宝石の名やら、モローやルドンの絵画のディスクリプションやら、珍奇で無気味な花々の細密な描写やら。)テオフィル・ゴーティエの執拗なまでの描写を前に真っ…