コラージュ

切り貼りされた草稿とメタ・イメージ

絵を書く作者: マリアンヌシモン=及川,Marianne Simon‐Oikawa出版社/メーカー: 水声社発売日: 2012/07/18メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る何かヒントが転がっていないかと捲ってみた『絵を書く』、桑田光平氏の論考「メディウムとしての写…

「失われた時を求めて」風景経験のコラージュ性

失われた時を求めて 1 抄訳版 (集英社文庫)作者: マルセル・プルースト,鈴木道彦出版社/メーカー: 集英社発売日: 2002/12/13メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 24回この商品を含むブログ (42件) を見る けれども線路の方向が変わったので、汽車は弧を描き、…

講演会のお知らせ

新中期教育プログラム「イメージ研究の再構築」第3回講演会 UTCPレクチャー 「時間に住む、あるいは廃墟の詩学」 2009年10月2日(金) 16:30–18:00 東京大学駒場キャンパス18号館4階 コラボレーション・ルーム3[地図] 使用言語:フランス語(講演原稿を配…

田中純「建築と文字――アレゴリー的試論――」磯崎新・岡崎乾二郎監修『漢字と建築』、INAX出版、2003年、200〜217頁. 文字こそは極めつけのアレゴリーにほかならない。なぜなら、イメージと言語的意味作用との間の深淵に沈潜するのがアレゴリー的記号の特徴で…

切断の時代―20世紀におけるコラージュの美学と歴史作者: 河本真理出版社/メーカー: ブリュッケ発売日: 2007/01/01メディア: 単行本 クリック: 15回この商品を含むブログ (14件) を見る自分の研究にとって示唆になりそうな部分を抜き書き。 【鏡】 それでは、…

統一性と異物侵入:身体器官のコンポジション

How do we become a representation of ourselves? Or a montage of functions ? Where is the powerful and mute evidence that once held all this together ? My heart was becoming a stranger: a stranger precisely inasmach as it was inside me. The…

Paul Citroën, "Metropolis", 1920/23, collage de photographies, 79x59 cm, Collection privée, Autriche. On pourrait définir le collage comme un composé alchimique de deux ou plusieurs éléments hétérogènes, résultant de leur rapprochement ina…

空所恐怖症(Fear of voids or empty spaces)はKenophobia。 今までずっと「空所恐怖症」の意味で「空間恐怖症」という言葉を使ってきたのだが、インターネット上で調べたところ、精神医学用語としての「空間恐怖(spacephobia)」とは、広場恐怖(agoraphb…

アビ・ヴァールブルクがトビアスを指して言うTobiuzzoloについて。 −olo:接尾語。「小さな」を表す縮小辞、「愛らしさ」を示す愛称辞。(小学館伊和辞典より) −chenとか−et(te)みたいなものですね。

花束の隠喩と蜜蜂の隠喩は、十六世紀と十七世紀に想像された相互テクスト的作業における二つの異なる行程と様態を示している。花束は加算的なもの、アッサンブラージュ、「ブリコラージュ」の記号である。これに対し、芸術家-蜜蜂が生みだす「詩的な蜂蜜(po…

montage collage assemblage

Wikipediaの記述より、フォトモンタージュ。

絵の中の紙片

小紙片(カルトリーノ)への署名は広く行われたが、たまたま17世紀スペインの絵画を見ていて、面白い作品を数点見つける。・ディエゴ・ベラスケス『黒衣のフェリペ4世』1623〓28年頃→右手に持った白紙のカルトリーノ(手紙?)・ディエゴ・ベラスケス『ブレ…

コラージュ・シティ

金沢旅行の際に、21世紀美術館のミュージアム・ショップで目に付いて購入したコーリン・ロウ+フレッド・コッター『コラージュ・シティ』(渡辺真理訳、鹿島出版会、1992.ISBN:4306061124)。補助線として援用する理論の出典が明確でなかったり、オリジナル…

ヘテロトピアとアナロジー

ある種の失語症患者は、台(ターブル)の上におかれたいろいろな色の毛糸の束を、整合的なやり方で分けることができないという。[…] 彼らは、物がふつうに配分され名づけられるなめらかなこの空間に、粒状で断片的なおびただしい小領域をつくりだし、そこでは…

群島

カッチャーリ総括、続き。 以下引用部分の出典はすべて、「マッシモ・カッチャーリに聞く アナロジーの論理学」『批評空間』第3期第4号、2002、59〓71頁より。 アナロジーについて ここ数十年間に、アナロジーの理論的問題がわたしにとって最重要になってき…

群島

マッシモ・カッチャーリの、あるいは彼に纏わる邦語文献の総括、続き。 以下出典はすべて「都市の政治哲学をめぐって――ヨーロッパ/アジアの地-哲学」『批評空間 第3期第4号』2002、72〓104頁.斜字体による強調はすべて引用者。) つまりこのように都市は、…

群島

マッシモ・カッチャーリ(Massimo Cacciari)のテクストや講演記録のうち、邦語のものに一通り目を通した。第一章で中断していた、"L'arcipelago"読解の補助線をいくつか見出す。以下は、覚え書き用の抜粋。あくまでも個人的な関心に引き付けて、興味を持っ…