絵の中の紙片

小紙片(カルトリーノ)への署名は広く行われたが、たまたま17世紀スペインの絵画を見ていて、面白い作品を数点見つける。

ディエゴ・ベラスケス『黒衣のフェリペ4世』1623〓28年頃→右手に持った白紙のカルトリーノ(手紙?)

ディエゴ・ベラスケス『ブレダの開城』1634〓35年→右下前景の石の上に白紙のカルトリーノ

ディエゴ・ベラスケス『教皇インノケンティウス10世』1650年→左手に持つカードに「インノケンティウス10世に、カトリック王陛下の宮廷画家ディエゴ・デ・シルバ・ベラスケス筆,1650」との献辞と署名

・フランシスコ・デ・スルバラン『無原罪の御宿り』1661年→トロンプ・ルイユのように留め付けられたカルトリーノ

・フランシスコ・デ・スルバラン『聖女ヴェロニカのハンカチ』1631年→カンヴァス上にトロンプ・ルイユとして貼り付けられた紙とそこに浮かび上がるイメージ

・フランシスコ・デ・スルバラン『十字架を担うキリスト』1653年→キリストの足元にカルトリーノ。

・フセペ・デ・リベーラ『使徒たちの聖体拝領』1651年→左下のカルトリーノにJusepe de Riberaの署名

・バルトロメ・エステバン・ムリーリョ『天使たちの厨房』1646年→修道士フランシスコ・ペレスの身体の下にカルトリーノ

後半は画像を探すのが面倒になりました。web gallery of artには載っていないし。