読了本

少し前のことになるが、書くのを失念していたので。F.カフカの『城』を読了。「中間」の過程が延々と遅延したまま――どの道程を辿っても辿り着けない城だとか、配達されない手紙だとか、到着しない使者だとか――、物語は突然中断してしまう。(作者側の事情…

*W・ベンヤミン『パサージュ論』A〜M(岩波現代文庫) あまりにも有名ながら、引用や概略の解説という形でしか接して来なかった著作。今まで直接向き合ってこなかったことが悔やまれるほど面白い。自分の抱えていた問題意識の導きの糸となるような記述に…