味覚の生理学/病理学

  
食べるという、本来生理的で本能的、その意味では自然的であるはずの営為に、様々な(社会的な、倫理的な、あるいは美的な)「枠cadre」が嵌められ、その「枠」による締め付けが時には過剰な、常軌を逸した、病的なものとなってしまうという現象に、長らく関心をもっている。上掲の図は、ディジョンの市立図書館のコレクションにある、19世紀の料理本の挿図。料理の「美しい」盛りつけ方を解説しているのだが、ほとんど畸形的で、何かサーカスの曲芸を見ているような気にさせられる。

参考(になるかもしれない)図書:Jean-Claude Lebensztejn, Manières de table, Paris:Bayard, 2004.
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パレルゴンとしての食事作法について。さきほどオンライン注文しました。