「図書館」という空間

・ヴァールブルクの図書館:「良き隣人の法則」
ボルヘスの図書館
・19世紀の図書館一般:書庫と閲覧室の分離。収納数の増大と図書分類法、機能主義。

・今日の巨大アーカイヴズ(日本国立国会図書館、フランスのBnFなど):情報ネットワークによる検索システム、閲覧依頼制度(システム化されている場合と人力の場合あり)を介して、巨大書庫から目当ての資料を取り出し、専用の閲覧室で閲覧する(あるいは、オンライン上に置かれたデータ化された資料にアクセスする)。書架を回遊し背表紙を眺めることはできない。空間内の配置関係・近隣性がもたらす「良き隣人の法則」ではなく、検索ワードとのマッチング度の高さに従って、候補となる資料のデータが提示される。
e.g. ドミニク・ペロー「フランス国立図書館ミッテラン館」1994年竣工;スタン・アレン「国立国会図書館関西館コンペ案」1996年作成

参考文献:坂元伝「建築におけるポストヒューマニズムの可能性:ニューヨーク・ハインライン・プロジェクトを通して」『表象』第2号、2008年、33-45ページ。