ルドゥとの比較でサドを読むシリーズ(本当にシリーズ化するのかは不明)

『ソドム百二十日』における幾何学性・順列組合せ

ソドムの百二十日

ソドムの百二十日

・120日間(=4の倍数)の物語。
・序文と末尾の覚え書きを別とすると、本編は4部構成。
・基本的な登場人物の人数も4の倍数(4人=権力者、彼らの娘、語り女、召使い女。8人=馬蔵、娘たち、少年たち。12人=週2回目の宴会で集められる娘たち。16人=週最初の宴会で集められる若者or少年。20人=週4回目の宴会で集められる生娘)。
・権力者らの娘たちは、それぞれ父と近親相姦の関係にあり、かつ別の権力者へと差し出される。
ブランジ公爵:ジュリー→キュルヴァル法院長
キュルヴァル法院長:アデライド→徴税請負人デュルセ
徴税請負人デュルセ:コンスタンス→ブランジ公爵
司教:アリーヌ→4名共有
(司教のみ身分・財産権上の妻を持たず、ただし4人の娘全てに対して性的な権利を有する)
・4名の権力者は、パリの四方にある4カ所の別荘で週4回宴会を開催。
・4人の語り女たちは、それぞれ150種類の犯罪の欲情に関する物語を語らせられる。
・最後の「3月1日」の記述でも、生き残った人員が4分割される。
パリに連れて帰る予定の16人を4人ずつ4グループに分け、4人の権力者各人にあてがう。
四人の語り女と四人の馬蔵の協力を得て、残りの者たちを四つの牢屋に監禁。


ルドゥ『建築論』の構成
・当初は6巻を想定
・第1巻のテクスト部分は240ページ、125枚の挿図(献辞、フロンティスピースを含め、都市の平面図、建築物の平面図・立面図・断面図・透視図)。
・セルジュ・コナール*1の指摘:125(図版の枚数)+240(テクストのページ数)=365(一年の日数)
・第1巻のテクストは「一人の旅行者」によるショーの理想都市の見聞録のうち、7日分を網羅(この分節も上記コナールによる)。

*1:Serge Conard, « Notes pour une hermeneutique de L'ARCHITECTURE…de C.-N.Ledoux », Soufflot et l'architecture des Lumieres, Paris, 1980, pp. 279-289.