nomi in cornice(額縁の中の署名)
18世紀後半のイタリア
- B.Bellotto "Capriccio with the Colosseum"(1743-44)Oil on canvas,Galleria Nazionale, Parma.
前景左下の石版に文字が彫られている。ウェブ上の画像では判読不能。
- F.Guardi "An Architectural Caprice"(before 1777)Oil on canvas, 54 x 36 cm, National Gallery, London.
前景左下の敷石に、「F.G.F.(Francesco Guardi Fecitの略か?)」と刻まれている。
- F.Guardi "Fire in the Oil Depot at San Marcuola" (1789) Oil on canvas, 42 x 62 cm, Alte Pinakothek, Munich.
上と同じグアルディによる作品。左下の地面に文字のようなもの。ウェブ上の画像では判読できず。(というか、違法コピー防止のために、敢えて画像を荒くしているようだ。)
18世紀前半のフランス
- Lambert-Sigisbert Adam "Self-portrait" (c.1740) Drawing, Ashmolean Museum, Oxford.
絵画と彫刻を背後にした自画像。窓枠のようなものの下には、「ナンシー生まれのランベール=シジベール・アダム、(略号のため判らず)王立彫刻・絵画アカデミーのとてもcretienな長(roy=roi)、彼自身によって描かれる」と刻まれている。「dessine par moi-meme(私自身によって描かれた)」ではなく「par lui-meme(彼自身によって)」とする、画家の自画像(自己表象)へのスタンスの取り方が特徴的だ。感覚的な連想だが、ランボーの"Je est un autre.(私とは一個の他者である:ここで使われているestは、etreの三人称単数現在形)"という言葉を思い出した。
- Nicolas-Sebastien Adam "Monument to Queen Catharina Opalinska" (1749) Marble, Notre-Dame de Bon Secours, Nancy.
上記ランベール=シジベールの父。彫刻の台座や碑版への署名の例。
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