2006-01-09から1日間の記事一覧

神話的な古代は近代という文化意識に随伴して、反復的に蘇生する悪夢めいた分身である。つねに自分自身を革新する運動としての近代は、絶えず伝統の切断をおこない時間的な連続性を断ち切ることによって逆に、アナクロニックな神話的古代の幻覚を生む。原形…

(映画『ショアー』の)映像は過去の情景を再現していないし、過去の存在を表象し、記憶させようとしているのではない。そのような表象や記憶の行為は知らず知らずのうちに過去の偽造となるからである。 (内田隆三『国土論』51ページ)