お知らせ
2009年度 日本ドイツ学会
6月20日(土) 共立女子大学 神田・一ツ橋キャンパス
フォーラム2(10:00〜12:00)
「イメージとテクストによる記憶の技法:キーファー/ホルン/ゼーバルト」
コメンテイター:田中 純(東京大学・准教授、表象文化論)
司会:香川 檀(武蔵大学・教授)
1980年代から顕著となるナチズム・ホロコーストの記憶にまつわる美術と文学について考える。現代美術家のA・キーファー、R・ホルン、そして写真や図と文章を組み合わせた小説を発表したW・G・ゼーバルトをとりあげ、これら〈戦中生まれ世代〉の作家が歴史を想起する表現の可能性と問題点を、社会的背景や思想潮流を踏まえつつ考察する。
- 石田圭子(東京芸術大学・助手、学会員)
「〈傷〉としての絵画?:アンゼルム・キーファーとナチスの記憶」
画家アンゼルム・キーファーは、ナチスという過去のトラウマ的記憶に、象徴や神話といった要素を混入させてアプローチしている点で特異である。本発表では固有名、イメージ、象徴の関係に着目し、キーファーの想起の方法について論じる。
- 香川 檀(武蔵大学・教授、学会員)
「空間の経験と〈場〉の記憶:レベッカ・ホルンの〈独身者の機械〉」
女性美術家レベッカ・ホルンは、80年代後半からホロコースト等にまつわる場所で、機械仕掛けの空間構成による作品を制作している。反復運動する機械オブジェの意味作用を探るとともに、「場に固有なアート」の社会的機能について論じる。「W.G.ゼーバルトの記憶の技法」
作家W.G.ゼーバルトは、過去のトラウマとその歴史的消失点であるホロコーストの記憶をテーマとした。その接近の成否は少なからず、写真と物語の組み合わせという危うい関係にかかっている。この危うさに彼が賭けたものは何かを考える。
「松本俊夫、かわなかのぶひろ 映像と講演」のお知らせ
福岡市の映像グループ(日本映像学会西部支部を中心とする)の企画により、日本を代表する二人の映像作家の特別講演会を開催します。特に松本俊夫氏は、1980年代に九州芸術工科大学(現在の九州大学)にて教鞭をとられたこともあり福岡になじみ深い作家です。当時、福岡市は日本の映像のメッカとも言われていました。
日時:2009年6月6日(土曜日) 15時〜17時30分
場所:福岡市総合図書館 映像ホールシネラ
福岡市早良区百道浜3−7−1
入場料:1000円
(1)松本俊夫講演「実験映像の表現の可能性」
(2)上映「つぶれかかった右目のために」(松本)
「SHIFT」(松本)
「人である。福岡・フィルムメーカーズフィールド」(かわなか)
(3)松本俊夫+かわなかのぶひろ対談
主催、問合せ:福岡市総合図書館(http://www.cinela.com/)、イメージフォーラム
共催:日本映像学会西部支部
※懇親会 6時30分より、もつ鍋を囲んで。最寄の方々でご参加ご希望の方は武田(g_kaze@mac.com)までお申し付け下さい。
From TAKEDA Yoshiaki 武田芳明 / gallery KAZE
tel 092-711-1510/fax 092-741-8882