10年ぶりくらいに、リルケの『マルテの手記』を再訪した。冒頭部分で「僕は見ることから学んでゆくつもりだ」と繰り返される通り、これは一種の「観相学」を展開した書なのだと気づく。語り手の眼は、人間の顔貌はもちろんのこと、都市、室内調度、服飾とい…
年末年始の休暇のあいだ、昏々と眠った。夢の映像の断片がいくつか、いまだに脳の奥に掛かっている。 夢の中で家にいる場面ではたいていいつも、私は前橋の実家にいる。母方の祖母の家である。プルーストが『失われた時』で描き出す、コンブレーの邸館での幼…
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