ユゴーの『ノートルダム・ド・パリ』中の建築描写に対する関心から、他の文学者における「テクストの中の建築」にも手を広げる。手始めに、プルーストとバタイユから。「建築物」というよりも、彼らにとって重要なのは「大聖堂(カテドラル)」なのだ。当然これは宗教性を帯びた空間であり、また(特にフランスにおいてゴシック式のカテドラルは)過去に対するナショナルな概念とも結合しているから、その点も考慮に入れておく必要がある。
- 作者: マルセルプルースト,保苅瑞穂,Marcel Proust
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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- 作者: ジョルジュバタイユ,Georges Bataille,酒井健
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- 作者: 黒岩俊介
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- 作者: J.‐K.ユイスマンス,Joris‐Karl Huysmans,出口裕弘
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自分の「(病んだ)身体としての建築」という関心に近いのは、むしろゴーティエが『スペイン紀行』で描写する、地下納骨堂にミイラを収めた寺院だろうか。
- 作者: Gautier
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