「小穴純とレンズの世界」展(東京大学教養学部 駒場博物館)
http://museum.c.u-tokyo.ac.jp/exihibition.html#koana
小穴純(1907-85)は応用物理光学の研究者。『アサヒカメラ』の連載「ニューフェース診断室」で「ドクター」を務め、また貴重文書の縮小複製手段として、人文系研究者も日頃お世話になることの多い「マイクロフィルム」の撮影技術を開発した人物でもある。展示の多くは小穴の残したノート、それから当時の雑誌記事。彼が開発したという光学装置の復元模型もあり、実際に光学的な仕組みを目で見て確認することができる。物理光学の知識が皆無の私には、展示物の細かな内容はさっぱり分からなかったのだが、光学器械のメカニズムを描いたデッサンや、レンズやカメラの数々、そしてレンズを切り出す前のガラスの塊などには、オブジェとしての美しさも存在していると思う。