昨日の読了本に挙げたギンズブルグ『歴史・レトリック・立証』だが、仏語版(Rapports de force: Histoire, rhétorque, preuve, tr. par Jean-Pierre Bardos, Paris: Gallimard, le seuil, 2003)には、邦訳版にはない第5章「エキゾティシズムを越えて」が付されている。ピカソとヴァールブルクを中心的に扱ったこの章は、ギンズブルグが1995年にヘルツィアーナ図書館で行った講演を加筆再録したもの。(邦訳版のあとがきには「1999年の講演」とある。どちらが正しいのかは分からない。なお、第5章が付加されたのは2000年刊行のイタリア語版から。仏語版は伊語版からの翻訳である。)