学芸員の逆襲

http://wwwsoc.nii.ac.jp/jahs2/bujutsu-hakubutsu-iinkai/07-4-21-simposium-program.pdf
東京都美術館で本日開催された、美術史学会主催のシンポジウム。覗いてみようと思っていたけれど、春の所為で思わしくない体調と、目の前に山積みされた些事に妨げられて結局足を運べなかった。
仏語で学芸員はconservateur(保存する人)だが、この単語は「保守派」も表す。例えばフランスのインターネットニュースなどでは、日本の首相は「conservateur Shinzo Abe」と説明されていたりする。美術館・博物館が基本的に「過去に属する事物」「既に権威を確立した芸術品」の保管庫であることは言うまでもないけれど、特に日本においては、美術史の方法論の偏向というか、「部族」毎のマッピングというか、そういう観点から「conservateur」という二重の意味の語を考えてみるのも、シニカルで面白いと思う。