2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

陽明門を視るピエール・ロティ

東照宮の近代―都市としての陽明門作者: 内田祥士出版社/メーカー: ぺりかん社発売日: 2009/06メディア: 単行本 クリック: 14回この商品を含むブログ (7件) を見る内田祥士は『東照宮の近代』で、明治時代の「外国人」が東照宮に注いだ眼差しの例として、イギ…

Writing Architecture Conference

「建築の記述」をテーマにした国際シンポジウムが、7月22・23日にオーストラリアのブリスベンで開催されることを知る。(発表者募集期間は既に終了。) http://www.uq.edu.au/atch/index.html?page=129791 INHAで連続的に開催されている「Livre et Architect…

いつか見た散り行く花の残像

薄いヴェール

薄いヴェールは欲望を掻き立てる。女たちはすべてを拒みつつもすべてを受け入れる。まさしく薄布とは、神々の顕れなのである。というのも、薄布は快楽の源泉であり、快楽の糧なのだから。もっと言えば、薄布は建築芸術の後ろ盾であり、ときには、この芸術の…

マルキ・ド・サドはパリに閨房(boudoir)の建設を構想し、スケッチを残しているという(こちらのサイトの註16)。さて、このスケッチは何処で見られるのか……ひとまずフランス国立図書館のgalicaで検索してみたが、サドに関してはmanuscritやimageは収録され…

ルドゥーの同時代人サド(社会改革論者としての)

サドの『閨房哲学』(正確に訳すと「閨房の中の哲学」)読了。サドによる宗教観や社会観、その改革プログラムが、情熱的な長文で記述されている。『ソドム120日』も、構造的にはユートピア論であることも考え合わせると、サドはある意味では典型的な18世紀人…

考える皮膚 触覚文化論(増補新版)作者: 港千尋出版社/メーカー: 青土社発売日: 2010/03/20メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (3件) を見る初版刊行は1993年。新作と間違えて購入し、途中で違和感を覚えて確認したところ、大分前に書かれた…

18世紀と解剖学

また、人命を救うことは少なかったが、十八世紀の医学的実践には、独創的で立派な部門が一つあった。外科医は、「なぜ」かを知る必要がないという利点をもっていたのだ。彼らは肉体をデカルト的機械として考え、解剖によって肉体の接合部分を研究し、生体を…

『10+1』のサイトにて、バックナンバーがデータベース化されました。筆者名や固有名詞、キーワードでも検索できるシステムです。 http://tenplusone-db.inax.co.jp/拙論もご収録いただきました。 http://tenplusone-db.inax.co.jp/backnumber/article/artic…

建築の保存・修復・復元が孕む諸問題

『建築雑誌』2010年1月号(特集:検証・三菱一號館再現) http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/85551001 前半に収められた座談会と鼎談では、三菱一号館の「再現」が孕む問題(と可能性)が、多様な視点から明らかにされる。後半は、建築の「再現」を取…

観測史上最大と言われる降雪に見舞われた、1月のソウル滞在。街角で見かけた光景をアップロードしました。http://f.hatena.ne.jp/baby-alone/Seoul/ 主に故宮「景福宮」と南大門市場の写真。東京の風景も、少しずつアップしています。http://f.hatena.ne.jp/…