2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

醸造街道

美しい初夏のある日、醸造街道(Route des grands crus)に赴いた折の写真。 http://f.hatena.ne.jp/baby-alone/Route%20de%20Grand%20Cru/

ルドゥー『建築論』の「エクスの監獄」に関する部分では、死者の頭部からその性格や罪状が分かるとする解剖学者「トルナトリー(Tornatory)」が登場する。白井秀和氏による註解付き邦訳(『ルドゥー『建築論』註解』中央公論美術出版、1993年)の訳注では、…

活人画のアカデミスム?

19世紀のフランスで活躍した写真家Louis-Camille D'Olivierによる、ルネサンス名画風の写真の数々。 http://www.geh.org/ne/mismi0/olivier_sld00001.html ラファエッロ風だったり、ティツィアーノ風だったり、「名画」に倣った(それを口実にした?)ヌード…

strange eyesその後

相変わらず似たような展開ですが、「瞳の色を変える(美的動機によって)」という行為について、参考になりそうな文献をご教示頂きました。(なお、カラーコンタクトについての直接の言及はないそうです。) Collectif, Coloris Corpus, CNRS, 2008. http://…

strange eyes

瞳が黒目がちに見えるとして、日本でも数年前に流行したいわゆる「黒コン」(黒色のカラーコンタクトレンズ)、ファッション用としては最初期のものと思われる使用例を見つけた。いい加減しつこいようだけれど、像主はSteve Stange(右端は比較用に、裸眼と…

建築のphysionomie

ルドゥーはショーの製塩工場において、「劇場的」な属性と三次元的構造を組合せることで、建築物に適切な「カラクテール」を付与し、権力と生産を表す精巧なアレゴリーを生み出した。エクスの監獄で試みられたのは、建築物への「顔貌(physiognomy)」あるいは…

visages monstrueux

図版は全て以下の展覧会カタログから。 Hommeanimal: histoire d'un face à face, Les Musées de Strasbourg, 2004. http://www.amazon.fr/dp/2876603934/ 図版情報(左から) Lavinia Fontana, Portrait d'Antonietta Gonsalus, c. 1594-1595, huile sur to…

History of Visage

先輩にご紹介頂いた書籍。観相学の歴史について。 Jean-Jacques Courtine et Claudine Haroche, Histoire du visage : Exprimer et taire ses émotions (du XVIe siècle au début du XIXe siècle), Paris:Payot, 2007. http://www.amazon.fr/gp/product/2228…

お知らせ

島根県立美術館(会期終了)・横浜美術館(2009年6月12日〜8月31日)で開催中の「フランス絵画の19世紀」展特設ウェブサイトに、以下のブログ記事を寄稿致しました。 「ヴィーナスと「世界の起源」――19世紀絵画の裸体表現の双極――」 ご高覧頂ければ幸いです。…

講演会のお知らせ

◆疑念と寓意 ルドンとゴーギャンに関する新視点 日時:2009年7月12日(日)16:00–18:00 場所:東京大学駒場キャンパス18号館ホール アクセス:http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/map02_02_j.html キャンパス内マップ:http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/…

メーリングリストで回ってきた、ダンスプログラム(レクチャーやワークショップもあり)のお知らせ アーティスト主導型のオーガニゼーション、ボディ・アーツ・ラボラトリーが、第1回ウェン・ウェア・フェスティバル(WWFes)を開催します。 WWFesは、アーテ…

フランスのインターネット事情

ここ最近は自分の研究対象にまつわる瑣事と、ニューロマンティックスの綺麗なお兄さんたちの記事ばかりになってきたので、たまにはアクチュアルなフランス社会の情報でも。インターネットにおける違法ダウンロードを規制する法律loi Hadopi、5月12日の可決時…

「表情」のアルファベット Mantegazza, P., La physionomie et l'expression des sentiments, Paris:F.Alcan, 1885. アーカイヴ:http://web2.bium.univ-paris5.fr/livanc/?cote=50194&do=chapitre (作者のファーストネームはPaoloだが、Galicaとそこからリ…

Mind of a Toy

先日の記事で紹介したVisageの「Fade to Grey」のミュージッククリップは、Godley & Cremeという映像作家コンビによるもの。彼らは元々はミュージシャンだったが、80年代初頭にはミュージックビデオを手掛けるようになったらしい。下に埋め込んだ「Mind of a…

風変わりなパリ

Paris secret et insolite, PARIGRAMME, 2009(nouvelle éd.) http://www.amazon.fr/dp/2840965720/ かなり時宜を逸してしまったが、3月のパリ滞在の折、間借りしたお宅で見つけて面白かったガイドブックの紹介。「風変わりな秘密のパリ」というタイトルが示…

Le Monde diplomatiqueから日本特集の別冊「Manière de voir−Le Japon méconnu」が出ているのを発見。 http://www.monde-diplomatique.fr/mav/105/

聖母像の到来作者: 若桑みどり出版社/メーカー: 青土社発売日: 2008/10/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (16件) を見る

お知らせ

2009年度 日本ドイツ学会 6月20日(土) 共立女子大学 神田・一ツ橋キャンパス フォーラム2(10:00〜12:00) 「イメージとテクストによる記憶の技法:キーファー/ホルン/ゼーバルト」 コメンテイター:田中 純(東京大学・准教授、表象文化論) 司会:…

ヴェズレーへの道

5月最初の休日には、ヴェズレーの丘の上にある大聖堂へ。サンチャゴ・デ・コンポステラ大聖堂への巡礼拠点の一つでもあるこのバシリカ式聖堂には、マグダラのマリアの聖遺物が祀られている。 12世紀に作られたという、有名なティンパヌム。フランス革命期に…