2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

図書館オンライン検索での略称

INHA(フランス国立美術史研究所)図書館のオンライン検索システムOPAC LORISで資料検索していたら、所蔵先としてBENSBAという見慣れぬ略称が。調べてみたらこれは、Bibliothèque de l’École nationale supérieure des beaux-artsの略らしい。俗にいうパリの…

「性格(カラクテール)」概念と分類学

Jacques François Blondel, Cours d'architecture, 6 vols, 1771-77. これはディジョンの市立図書館所蔵のもの。同じ著者によるDiscours sur la nécessité de l'étude de l'architectureやArchitecture françoiseは日本の大学図書館にも所蔵があるようだけれ…

扉絵の系譜

これはLe Magasin pittoresqueという、19世紀の美術批評雑誌の扉ページ(frontispice)。二人のプットーが両脇を持ち上げた幕の隙間から、(おそらくマガザンピトレスクの)記事が零れだしている。書物という擬似的・仮想的な空間へと参入していくとき、閾や…

ディジョン建築探訪

騙し絵 建築に潜む人体

原始の神殿の再建

例えばスフロ(パンテオンの建築家)も「芸術と建築の起源を表す神殿」を目指したのに、到達地点がピラネージなどとは全く別のところにあるのは何故か?「完璧な自然」としての古代。模倣すべきは、眼前の個別具体的な主体ではなく、瑕瑾なき「あるべき姿」…

拙論(昨年の表象文化論学会での発表を修正したもの矢代幸雄論)が、このたび『表象文化論研究』として刊行されたようです。大正教養主義という流れを俯瞰した上での矢代の位置を示せれば良かったのですが、そこまでは至れず……総花的な論点を求心させるため…

動物性の政治的利用

留学先の大学に付属している研究センターCentre Georges Chevrierから、ちょっと面白そうな本が刊行されました。 Jean-Luc Guichet(sous la direction de), Usages politiques de l'animalité, L'Harmattan, 2008. Table des matières Introduction Jean-Luc…